設計施工材料仕入れの分離発注をすることでなぜ安くなるんでしょうか?
逆に従来の設計施工の一括発注、請負が経費が掛からず安くなるのでは?
という質問を受けました。
設計施工材料仕入れを別々の会社がやることで余計に経費が掛かるのでは
ないでしょうか?
一つの会社で設計から施工、材料仕入れまで全てやった方は経費はかからないはず。
普通そう思うのは当然ですよね。
バラバラにやるよりまとめた方がすっきりするし、人件費もかからないような
気がしますよね。
全くその通りです(笑)
私もそう思います。
それでは、
設計施工材料仕入れの分離発注をすることでなぜ安くなるのか?
これは設計施工材料仕入れの分離発注をするから安いのではなく
設計施工材料仕入れの分離発注をすることで原価を公開するから
安くなるのです。
もっと突っ込めば、原価を公開するからではなく、原価を公開すれば
建築業者のムダな経費を見積もりに計上しにくいから安くなるのです。
建築業者の規模が大きくなればなるほど、会社経営のための経費が
たくさん掛かります。
広告宣伝費やモデルハウスの維持費、営業マン、経理の事務員、
株主の配当金、役員報酬、研究開発費、営業車のガソリン代、見学会の経費
税金などなど、まだまだたくさんの会社経営のための経費や利益が必要です。
その費用が普通は材料費や施工費の中に分からないように上乗せされていますが、
設計施工材料仕入れの分離発注の原価公開することで、明確に分けなければならないのです。
原価公開とは材料費や施工費、その他の経費などを、包み隠さず公開することなんです。
この経費は普通、
500万円から1000万円ほどなんですが、これをそのまま原価公開したら
どうなるでしょうか?
え~そんなに儲かっているの!
もっと負けてよ!
もっと安くしてよ!
となります(笑)
だから一般の建築業者は設計施工材料仕入れの分離発注はしないし、原価も公開しませんし、
出来ないんです。
値切られるのが怖くて・・
お分かりでしょうか?
設計施工材料仕入れの分離発注が安くなるのは、建築業者のムダな費用が
含まれていないから安くなるのです。
そしてもう少し突っ込むなら、設計施工材料仕入れの分離発注だろうが
従来の設計施工の一括発注だろうが、それを取り仕切る社長や、代表者の
覚悟です。
これだけの良い家をこれだけ安い価格で提供したい!
もっと安くつくりたい!
そういう心意気です。
この、心意気や潔い覚悟が無ければ、分離発注だろうが、一括請け負いだろうが
建築費は安くなりませんし関係ありません。
結局はそのような家づくりの仕組みの問題ではなく、
以外と古臭い職人気質みたいなもんなんですね(笑)
建築価格には決まった決まりはありませんし、建築業者が勝手に
値段をつけているだけです。
これでお分かりになりましたか?