家づくりをするときには施主と業者との契約が必ず行われます。
契約自体は口約束でもOKです。
法的には何も問題ありません。
じゃなぜ契約を書面でほとんどの人は作るのでしょうか?
それは第一に、
何かトラブルになった時の証拠です。
第二はありません。
例えば口約束で家づくりを依頼したとします。
施主のAさんは工務店に耐久性の高い家が欲しいので長く
住める住宅を建ててくださいね。
といったとします。
工務店のBさんは、なるほど耐久性の高い家が良いということだな。
普通は30年程度が家の寿命と言われているから、そうだな、
後10年も長く住めればいいか。
と考えました。
そして、言われるままに普通より耐久性の高い家をつくりました。
それも10年も長く住める家です。
家が出来上がり、引き渡しの時、施主のAさんが・・
この家って100年は持つようにできていますよね!
工務店のBさん・・・
ひゃひゃ百年!!!
いや~耐久性の高い家をご希望でしたので、
普通の家より10年ほど長く持てるように作っていますよ。
施主Aさん・・
ガーン!
それじゃ約束が違う!
私は、イギリスみたいに100年くらいは持てるようにお願いしたはずよ。
古くなっても重厚な感じの家に100年は住みたいのよ(怒)
工務店Bさん・・
そんな、100年持てるようにって何も聞いていませんよ。
施主Aさん・・
耐久性の高い家と言ったら100年ぐらいと思うのが常識でしょう。
工務店Aさん・・
そんな常識知りませんよ・・
建築業界ではせいぜい30年ですよ・・
この後、施主と工務店の意見の食い違いが延々と続くのでした(苦笑)
きりがないのでこのくらいでやめます(笑)
これはお互い、自分の価値観で自分勝手に判断した結果です。
人間は自分のことはよくわかりますが、他人の頭の中までは分かりません。
ちゃんと言葉や文書で確認をしなければいけないということです。
今回の場合は特に依頼する側の施主の方は、
もう少し具体的に確実に要望や希望を伝える必要があったんですね。
そして工務店の方も深くその意味を確認する必要がありました。
伝え方が曖昧だと聞いた方も曖昧にしかわかりません。
100年もてる家、住める家が欲しい場合は長く住める家などと言わずに具体的に、
100年住める家や100年もてる家を建てて下さい。
ということですね。
そんなわけで言った言わないというトラブルを防ぐために
書面での契約書が必要になるのですね。
依頼者が希望条件や満足条件を相手に伝え、
相手が了解したら合意です。
お互いが合意したら、書面で契約書を作る。
相手が出す条件に納得できないなら、契約しないそれだけのこと。
私が、これこれの材料を使い、これこれのグレードで
この家を建てるとなると3000万円かかります。
あなたの希望の条件はこれとこれでしたね。
これでいいですか?
はい。この金額、内容であなたに依頼します。
こういうことです。
お分かりかりでしょうか?