建築サポートの高井です。
最近、住まい関係のチラシやホームページを見ると
「複層ガラス」・「Low-E複層ガラス」という文字を
目にすることが多くなりました。
「言葉は知ってるけど、具体的には・・・」
という人のために、今回はガラスについてお話ししますね。
ウィキペディアによると、複層ガラスとは、
「複数枚の板ガラスを重ね、
その間に空気層を設ける形で1ユニットを構成するガラス」
を指します。
ここで、ちょっと豆知識。
「ペアガラス」ってよく耳にしますよね。
これは旭硝子の登録商標なんです。
「ペアマルチ(日本板硝子)」も同じく複層ガラスを指します。)
この複層ガラスは、断熱効果が高いので結露防止に役立ちます。
遮音効果を期待する人も多いんですが、
音の周波数によっては、材料の振動と音波の振動が一致して共振状態になることもあり、
あまり効果がない場合もあります。
これは、単層ガラスには無い特徴です。
400ミリヘルツと4000ミリヘルツの周波数あたりで
遮音効果が悪くなるので、使い分けが必要な地域もあるかもしれません。
でも、室内面のみ樹脂サッシにするなど、
異種材料を使うことで改善される場合もあるんです。
ガラスの間が真空になっているタイプも効果的ですよ。
あなたのお住まいが、騒音が気になる地域なら、
事前に業者と十分に話し合って選んだ方がいいですね。
今が単層ガラスなら、その感覚が分からないのは当然です。
遠慮はいりませんよ。
そんな複層ガラスをさらに進化させたのが「Low-Eガラス」です。
2枚のガラスの内の片側に、特殊な金属膜が塗布されています。
明るさを取り入れながらも、高い断熱性能を発揮できるのは、
この金属膜のおかげなんです。
なお、ガラスの間には乾燥空気を封入したものが一般的ですが、
アルゴンガスを封入すると、乾燥空気より1.5倍も熱を伝えにくくなります。
暑さ・寒さが厳しい地域には、コチラの方が合っているかもしれませんね。
次に、複層ガラス内部の結露についてお話しします。
ガラスの間が真空になっているタイプなら大丈夫ですが、
乾燥空気が使われていた場合、まれに結露が発生することがあります。
もしガラスの間が曇ったり、水が溜まっていたら要注意。
外からの空気が入ってしまった証拠です。
一般的には10年保証がついているので、 期間内なら無償で交換してもらえます。
ガラスを選ぶ時には、保証がついているか事前にチェックして下さいね。
(ただし、遮熱フィルムなどを貼ると、ガラスが熱で割れることがあります。
フィルムを貼ると保証対象外になるので、注意して下さいね。)
遮音性・防音性・遮熱性・断熱性など、自分の求めたい性能を調べておくと、
あなたがより満足できる窓ガラスを探せることでしょう。