今日は、相見積についてです。
家づくりの本には必ず2~3社から見積を取って比べてみましょう。
また、適正な工事費なのかを判断する為にも複数の会社から取りましょう。
なんて書いてあるのですが、この相見積は私の会社ではお断りしています。
お断りしているというか不要です。
なぜなら、お施主さんに予算を決めてもらい、その中で最高の家を建てるからです。
しかも、ムダなコストを掛けない家づくりです。
施主、家を建てる方の心情としては、できるだけ安くて良い家を建てたいという気持ちがありますので、相見積を取り比較したいという気持ちは分かります。
ただ、相見積もりを取って分かることといえば、全体の金額が高いか安いかと言う事だけです。
そもそも、適正な工事費かどうかなんて素人の施主さんにはわかりません。
何を持って適正な金額とするかと言う基準がこの建築業界には存在しませんからね。
私が思う適正な金額とは、いわゆる「ぼったくらず健全な会社経営」ができるだけの経費を含んだ工事費だと思っています。
1円でも安い住宅会社に依頼したいのであれば、相見積は有効な手段だと言えます。
相見積は金額だけの競争です。
そこには施主さんと作り手が協力して良い家を作ろうという想いや信念、喜びなどはないのです。
私が理想としている家づくりは、施主と業者が共に協力しながら一緒に考え家を完成させるという想いが強くあります。
つまり、施主さんが自分が建てたい家とその家づくりに掛かる総費用をきちんと私に伝えその総費用の中でできるだけ品質の高い家を作ると言うことです。
そういう家づくりをする為には相見積もりではそれが出来ないのです。
理由はいろいろありますが、見積の金額を見て依頼されても私としては、命がけでその人の家づくりをサポートする気にはなれないからです。
金額で依頼されても信頼関係が出来ていませんからね。
金額だけなら、私でなくても他の住宅会社でもその人の家づくりをすることが出来るからです。
ぜひ、私にお願いしたいと言われて初めて命がけになれるのです。
私の考えや思いに共感して頂いた方と一緒に家づくりをしたいと思っています。
ですので、相見積というか、見積さえ必要ないと思います。
なぜなら、既に金額や予算は決まっているからです。
施主さんが希望する金額が2000万円なら2000万円の中でやれるだけのことはやるからです。
5000万円なら5000万円の予算内でムダなコストを掛けないで家づくりを行うからです。
予算はいくらでも良い。
それが建築サポートの家づくりです。
施主さんの予算の範囲内で精いっぱいいい家を建てる。
だから、契約するまで見積もりは必要ありません。
必要ないというより、施主さんの希望が分からない限り予算配分ができません。
注文住宅とは、「施主が望む家をこの金額で作ってください」
というものではないのでしょうか。
けして、そこにある商品を買うのとは違うのです。
注文を頂いてからじゃないと正式に動けないのです。
その要求が無理な要求なら
「この金額ではこの家を作ることはできません。もう少し予算が必要です」
とハッキリいうのも私たちプロの役目です。
大事なのは、施主さん自身が「いくらで家を建てるのか」
「総予算はいくらまでならいいのか」と言うのをわかっていなければいけません。
、
ただ、正式に契約する為にも2000万円の使い道はキッチリさせなくてはいけないのでどこにいくら使うという予算配分はしなければなりません。
それが工事費の予算配分=見積になるのです。
繰り返しになりますが、相見積もりをしないのは、本当に「あなたに、頼みます。お願いします」という、本当の施主さんを、結果的に粗末な扱いをしてしまうからなのです。
相見積をすれば、やるか?やらないか?わからない人に時間を取られます。
金額だけで決める人の家づくりを一生けん命にやるというのもちょっと考えものです。
本当に、私と家づくりを頑張りたいという施主さんにだけに、精一杯良い提案をしたいから、お断りするのです。
そうすることで、お互い楽しい家づくりができます。
そのような出会いに感謝しています。
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