最近、学校で行われている「妊婦体験教室」では、約7kgの
妊婦ジャケットを装着するのだそうです。
実際にジャケットを装着してみると、床から物を拾ったり
仰向けで寝た体勢から起き上がったりすることが
いかに大変かということが分かるそうです。
またそれ以外でも、特製ぼかし眼鏡、耳栓、おもりなどを
使って老人擬似体験を行っている学校もあり、
「教育も様変わりしたんだなぁ」としみじみ感じます。
おそらく昔はごく普通に、子どもたちのまわりに妊婦さんや
お年寄りなどがいたのでしょうが、核家族化が進み学校で
学習しなければならなくなったのでしょう。
しかし、これらのことは家造りをするうえでも
ひとつの指針になるような気がしています。
つまり人というのは、子どもたちに限らず今の自分の暮らしや
生活がすべてで、それ以上のことはなかなか想像がつかないのではないでしょうか。
実際、30歳で建てた家に20年間住めば50歳に、
40歳で建てた家ならば年齢は60歳になります。
30歳のときに「50歳の自分」、40歳のときに「60歳の自分」を
想像することは難しいかもしれません。
しかし、誰でも年を重ねれば確実に若いときにできていたことができなくなるのです。
そのことは頭では分かっていても、なかなか感情的に腑に落ちるものではありません。
ただひとつ言えるのは、「家」とは若いときから老いるまで長い間、
暮らしていくものということです。
ならば、できるだけ豊かな想像力をもって家を建てるべきではないでしょうか。
子ども部屋は子どもが巣立った後どうなるのか?
間取りはシニアにも安全で快適なものか?
外まわりは無理なく維持できるか?などなど・・・、
いろいろな角度から考えておくことはとても大切なことです。
ぜひ私たちと一緒に解決していきましょう。