最近の住宅は、性能の差があるにしても、ほとんど
高断熱高気密になっています。
少ない熱エネルギーで効率よく冷暖房をするのには
高断熱、高気密は必須の技術になります。
ただ温暖地では夏の暑さ対策も十分にやらなければ
いけません。
寒冷地の高断熱高気密住宅をそのまま温暖地に建てた場合、
夏の暑さに対応しきれていないので、高断熱高気密なのに
暑いんじゃないか!
ということになります。
寒さ対策には高断熱高気密は本当に有効なんですが
高性能な断熱材を入れて窓も断熱を強化し、
隙間を塞ぐだけでは夏対策としては
不十分なんですね。
もちろん、隙間だらけの家より、それなりの効果はありますよ。
ただ、もっと効果を上げたいなら、遮熱材の使用を考えなければ
なりません。
しかし、価値観は人それぞれですので、そこまでする必要はないという人も
いるでしょう。
それはそれで正しい選択です。
どちらが間違いとか正しいとかはありません。
自分の価値観でどのくらいの高断熱高気密にするか考えればいいことです。
ところで、
遮熱材を外部に張ることにより、熱放射の90%以上防ぐことが
出来ると言われています。
外気の熱放射の大部分を遮熱材によって防ぐことができれば
夏の暑さや冬の寒さが家の中に伝わらないので、夏涼しく冬暖かい
家にすることができます。
ただ、ここからは私の個人的な考えですが、遮熱材を張った高断熱高気密
が良いことは間違いないと思いますが、その上で、風通し、採光を考えた
窓の配置や大きさ、プランなどを、考える必要があると思います。
特に日本人は自然とか風通しとか好きですからね(笑)
機械で快適な温度に冷暖房した部屋より、心地よい自然の風が入る部屋、
太陽の軟らかい光の陽だまりを感じられる部屋が機械で作られた快適な部屋
より快適だと思う人が多いはずです。
それは日本には四季があるため、季節の移り変わりを楽しむみたいな
ところからきているのかもしれませんね。
高断熱高気密は、季節が厳しい夏や冬に
少ない熱エネルギーで快適に健康に暮らすための
技術であり、風通しや採光を考えることは
季節が良い、春や秋は自然の風や光を十分に家の中に
取り入れたいということです。
まさか、真夏に直射日光を家の中に入れる人もいないし
真冬に風を入れる人もいないはずです。
その季節に応じて、自然を感じたり、機械を利用したりして
使い分けができるような住まいが一番ではないでしょうか。
それを実現するには高断熱高気密+風通し・採光ということだ思います。