さて今日の話は、延床面積と施工面積の話です。
新聞に折り込まれてくる住宅関係のチラシを見ていると、
『延床面積』といった言葉を目にすることがあります。
似たような言葉に『施工面積』というものもあるのですが、
この違いご存知でしょうか?
『延床面積』とは、建築基準法に基づく、建物の各階の床面積を
合計した面積のことです。
なお、吹き抜け部分は床がないので床面積には含まれません。
また、バルコニーの先端から2mまでの部分も含まれないなどの
基準があります。
そして『施工面積』ですが、こちらはとくに決まった基準はなく、
バルコニーや吹き抜け、玄関ポーチやロフトなどの、
施工した面積をもとに算出されることが多く『延床面積』
では含まれない部分も算入する
ことが一般的です。
そのため、同じ『家』で比べると、ほとんどの場合
『施工面積』は『延床面積』よりも大きな数字になります。
似たような言葉ですが『延床面積』=『施工面積』ではない、というこ
とを頭の片隅に入れておいていただくと、今後の家づくりでお役に立つ
ときがあるかもしれませんよ。
昔は施工面積という言葉はなかったのですが、坪単価をチラシに書くように
なってから出てきた言葉だと思います。
施工面積で行くと坪単価も安くなるから少しでも安く見せる為に
ローコストがウリの住宅会社が考えた言葉のようです。
施工面積や工事面積と言われるのは、坪単価を安く見せるものです。
できるだけ安く見せて売り込みたいたいということの表れなんです。
そんな姑息な(笑)手を使わなくてもいいようなものですが、
そんなことしか思いつかないのがこの建築業界なんでしょうか?
そして今、データー改ざんの黒い霧の建築業界。
ますます信用できない業界になったんでしょうか?
例え建築費が高くても、工期が延びても堂々とその工事や価格の価値を分かって
もらえばいいことです。